すすめられていろいろ考えるとき
いまどきの服は体の線が出るタイプのものが多いですね。
シャツを買いにいって「これはどうかなあ」などと悩んでいると、にこやかに見ている店員さんが近づいてきて言いました。
「お似合いですよ。今すごくいい感じで着ていらっしゃると思います。肩なんかちょうど(と、肩に触れながら)ここですから、サイズ的にもぴったりですよ」
ここでみなさん、葛藤がはじまりませんか。
人に誉められると、すぐにうれしくなってしまって「すごくいい感じで着ていらっしゃる」の言葉に酔いしれてしまう人もいます。私はそのタイプ。
お世辞だとわかっていても冷静に「ありがとう」と言える人もいるようですが、私はできなくてちょっと困った笑いを浮かべるだけです。
褒められたことに素直に喜べればいいんですが、心のどこかでこんな思いも。「お客さんとコミュニケーションをとるために言ってるだけで、本当は私が似合うかどうかは興味ないんじゃないの?」なんて。
きっと何を着てもこの体型じゃ同じだからなあ、と冷静に考えてしまいます。そして、「ちょっと帰って考えます。また来ます」と言って結局、その店から出てしまいます。
だから、立ち去り際がいつもどうしてもぎこちなくなってしまうんですよね。