その人のためを考えたら
お酒が好きな人はアルコール依存症のことが頭をよぎったことはあると思います。ほとんど毎日飲んで、お酒がないと物足りないと感じてしまう感覚。
もう10年以上前、冬の出来事でした。私はある男性の社長さんと打ち合わせをしました。
打ち合わせも終わり、まあ一杯、となりました。お店に出かける前に社長がこんなことを言いました。
「私ね、アルコール依存症なんですよ」
「えっ、じゃ飲まないほうがいいですよね。今日はやめておきましょうよ」
「いや、行きたいんだよね、これが。ハハハ!」
豪快に笑って私をお店に引っ張っていきました。社長はお酒を飲むとすこぶる饒舌になって話しました。
かつては仕事の打ち合わせも、一升瓶を横に置いてすませていたとか。さすがにほかの社員に悪いので仕事中はやめたのだそうです。
でも、夕方になると無性に飲みたくてしかたがないという気持ちになってしまうのだとか。飲んで乱れるような人ではなくて、とても明るい飲み会でしたが、飲みはじめると一軒や二軒で帰してもらえる雰囲気ではなくなっていきました(汗)。
かなり遅くまで飲んだことを覚えています。
帰りはもう社長もフラフラでしたが、それでも飲みたい様子でした。ああいうとき、ほんとはいっしょにつきあって飲んではいけないのだと反省したことを覚えています。